たい焼き食べたら歯が折れた

昨日、たい焼きを食べていたら、なんと歯が折れた。

どんだけ歯が弱いんだよっ!て思った。昔、虫歯の治療をして銀のカバーを一部かけていた歯なのだけど、カバーがかかっていなかったところが折れた。夜寝る時にすごい歯ぎしりをしている時があるので、おそらくそれが理由ですでに折れていたのが銀のカバーにひっかかっていたんじゃないかと思う。たい焼きを食べてる時に引っかかりがずれたために、そのタイミングで歯が折れたかのような感じになったのだと。

かかりつけ医のところにその日のうちに診てもらった。 銀のカバーを外すと虫歯が深いところまで進んでいて、歯がもろくなっていたことがそもそもの原因だったみたい。

虫歯で歯が折れたよって言いたかったのではなくて、かかりつけ医の先生がプロとして素晴らしいなぁと思ったのを書きとめておきたかったんだ。

この歯医者さん、千葉駅から歩いて10分程度のところにあるんだけど、千葉駅って我が家からだと家から車か電車を乗り継いでいかないといけない中途半端な距離にある。

今回折れた歯と逆側の奥歯が折れたことが過去に一度あって、それは職場で起こった。即座に痛みが発生したわけじゃなかったのだけど、歯痛には幼少の頃のトラウマがあるので痛みが出る前に対処をしたくて会社のビルの中にある歯医者に行った。するときれいで素敵な若い女医さんにヘンテコな処置をされ、痛くなかった歯が激痛になってしまった。

翌日千葉のかかりつけ医の歯医者さんところに駆け込んだところ、「なんだ?この処置は?どうしたくてこうやったのかさっぱりわからん」と先生も困っていた。先生としてもちょっとお手上げっぽいリアクションだったのだけど、なんとかうまく治めてくれた。

ヘンテコな処置は、かなり神経が出てる状態になってしまっていたらしい。腕の良い先生のリカバリ処置といえど、麻酔が効きにくい体質の僕には結局激痛の処置ではあったけど、ヘンテコな処置された後の状況が状況だから仕方ない。

多分、通常なら歯を抜いてしまう判断でもおかしくなかったと思うのだけど、先生は患者である僕のためには残す形で治めたいと考えてくれていた。お金儲けるなら抜歯して高額な入れ歯を勧めるとかという手もあるだろうし、抜歯すればそれはそれでこの後問題を引きずることもないから手離れの良いソリューションかもしれないが、先生は患者のこの先のことを優先してできることを駆使して治めてくれた。

僕はソフトウェアのサポートの仕事なので、次元は違えど医者の振る舞いを見るとすごいよく分かるなーっていうのが多々ある。患者が人間かコンピュータかの違いは大きいけど。 医者の世界でも緊急コールを受けて夜中に緊急手術とかあるけど、ソフトウェアも企業で使われていてビジネスに大きな影響を与える問題が発生した場合は夜中に緊急コールはかかってくる。最近はお医者さんがリモートからIT機器を使って遠くにいる患者さんのオペをやるなんていうのをTVでみたりするけれど、同じようにリモートからお客さんの環境に入って問題の根本原因を見つけて解決するということもやる。 技術的なことだけできてればいいわけじゃなくて、お客さんが満足を感じられるような事の運び方や、説明の仕方、感じの良さなどがとても大切だなって思うように気がついたらなっていた。 人やモノのケアをする仕事ってみんなその辺は共通しているなーって。

そういう点でかかりつけ医の先生はそういうことを学んで身につけてきたプロなんだなって思う。 先生はお孫さんのいるおじいちゃん世代には入るのだけど、まだまだ若くて現役バリバリな印象。このまま精度の高い治療の腕を維持しながらずっと活躍して欲しい。

先生の素晴らしいところは、ほんとに迷いがないことで、何をどこまでやったら痛みがでるからここから麻酔を使うとか、先生の中で処置に対しての線引がかなり明確にされている印象があるところ。歯の勉強をかなり積んで、診断数もないとあんなにズバッていかないんじゃないかなぁーって思う感じ。処置の仕方もダブルチェックを何回かしているのがわかるので、抜かりない。

昨日は僕の治療が終わった後、先生はさっさと奥のスペースに引っ込んでいった。窓の外を眺めながら一息ついている先生の後ろ姿みて、格好いいなーって思った。おじいちゃんとか、若いイケメンとか、そういうのが関係ない次元。 あー、僕、サードアイで見ているなー、今・・・ってその時思った。

ところで、この診療所は、6ヶ月おきに歯の掃除の案内メールを送ってくれるのでそれに従っていれば、半年おきに歯石を削ってきれいな歯の状態を維持できるし、レントゲンを撮って、かぶせてある歯の中の状態も確認して深刻になる前に手を打ってくれる。 それなのに、僕はなぜそんな状態になるまで虫歯が進んだのだ?というと、前回のヘンテコ処置の激痛のトラウマがあって、口の中にドリル入れられるのが怖くて仕方がなくて折れるまでいかなかったことが理由。やっぱり定期的にメンテナンスをすることが大事だなって思ったんだ。

もちろん、こういう先生は世の中に沢山いるのだと思うけれど、医者ってしばらくつきあってみないとなかなか本質がつかめないよね。ケアする仕事をしている以上、僕もお客さんにそう思われているんだなってことを理解しておきたい。