ロハストーク 水野和敏(GT-R開発総責任者歴任)

ラジオでロハストークを聞いてたら水野さんがすごいいい事言ってたからちょっとメモった。全部を正確にはできなかったんだけど、一応できるところまでメモ。

2013/09/03

GTRの開発中、ドイツで信頼している車しか乗らないでいて、それがメルセデス。ニュルブリンクのノルズシュラウドというコースで年間50人コンスタントに死亡しているところで、雨がふると普通のメーカーはテストをやめて帰るがメルセデスは雨の中こんこんとあらゆる車のテストをしている。町中で走っている車をみるとみんな同じように見えるけど、実はすごい違う。作る姿勢はメーカーに寄ってかなり違う。そこまでやっているから信頼できる。

車はナショナリティだと思う。ドイツ人になぜアウトバーンを速度無制限にしないのかと聞いたら、それはドイツの車が世界一であるためだという。無制限にしなくなったらドイツは日本車でうめつくされるだろうといっている。

国民がエコロジーという呪文にかえられてしまっている。エコエコロジーで一番大事なのは損益分岐点だ。何が得かどうかを見失っている。年間1万キロ以下しか走らないとか アメリカ人のように家がフリーウェイのすぐ側にあって時速80キロ以上でしか走らないという人は

ここでいったら得だよ、損だよというところに目が言ってない。損益分岐点を共有しないとエコロジーにはならない。メーカーのエゴロジーにハマっている。単なる商売になっている。日本人のエコロジーは、産業としては発達するが資源としてはかなり無駄になっている。

2013/9/4 常識と非常識

小学生のとき空想が好きだった。学校まで片道50分。ずっと空想。ジェットエンジン作るならこういうの・・とか。 生死をさまよう事故があった。転んで頭を石にぶつけた。そのとき母が自分で好きな勉強をすることがすきだったんだよと聞いて、自分も好きな事をやるために勉強しようとおもった時から最後尾の成績が2位まであがった。

常識と非常識は人を管理する言葉。非常識は今から未来のこと。常識は過去。過去は2度とやってこない。わかりきってることを会議で決めてる。非常識で手を染めると失敗する。でも失敗しない条件は本質でやること。 メーカーの思い込みで作ったものはお客さんは嫌だ、違うってなる。でもお客さんの声をデータ化してそれを元に作ったものは人気がでる。失敗しない。

2013/9/5

組織と呼ばずチームと呼ぶ。50人くらいのチーム。 他の会社は250人体制でレースや開発をやっていたが、水野さんは50人。時間、人の多さはだめになる。 言葉にならない感性で仕事するから良い物ができる。金をかけたからできるというものではない。先進技術さえ集めればいいものができるという企業が多いが違う。 カルロス・ゴーンは仕事の長ではない。日産時代に一番安心して話せた人はカルロス・ゴーンだった。想像力のない人と話すと沢山話してもだめ。ゴーンはこちらが3つ話すと10こ帰ってくる。説明がいらなかった。お金はもらうものではない。お金くれるから仕事するではない。一つのものを作るのにいくらかかるかみんなに出させると、なにかあったときのためにどんぶり勘定で割増した額を申請してくる。 しかし、こちらが広告宣伝費もかけない開発の分のお金しかかけないよというとチームメンバーもギリギリの予算申請をあげるようになる。

2013/9/6

水野さんがキックオフしたいと思っている生きる力プロジェクト。 日本のおもてなしと匠。おもてなしは客がきてから帰るまで、旅館の女将は

クラフトマンシップは己の名誉、地位、よくのために腕を磨くこと。 匠は自分がボロをきていても、お客さんが3代継続して使い続けられるというお客様視点でやれる日本人。学校で教わったわけではなく当たり前と思える民族は日本だけである。

インドで作ったらインドで作った原価はどれも同じ。

消費財のディスカウントバリューでなく、一つひとつの価値で

明治維新のころは日本は世界でかなり低いレベルの国だった。