自己欺瞞(ぎまん) - 他人を不快に思った時あなたは自分がより被害者であるように振舞っている

自己欺瞞という言葉を聞いて、その意味がすぐに頭に浮かびますか? 僕は『自分の小さな「箱」から脱出する方法』という本を読むまで、その言葉を知りませんでした。

自己欺瞞の定義を言葉でぴしっと説明することが僕にはできません。でもどういうシナリオの時に発生するかは説明できますし、自己欺瞞が生じると、自分がどんどんストレスを溜め込んでいくことは知っています。

例えば、職場において同じチームで働いている同僚が突発的に休暇をとったとします。同僚のタスクは休暇が入ったからといって穴を開けて良い仕事ではないので、チーム内の誰かがやらなくてはなりません。そこで沢山のやらなくてはならないことがあるあなたが、忙しいながらも引き受けることになってしまいました。自分のことで手一杯なのに休んでいる同僚のタスクも行わなくてはならないため、ココロの余裕がなくなっていきます。

「こんなに忙しいのに休むなんて!」 「大体あいつは勝手なんだ、いつも」

とか。頭の中で始まった戦争はどんどん激しくなっていきます。

「そういえば、あいつはこの前も休んだ」 「xxなことも時々やるし、その時も私がカバーしたんだ」 「あー、次はxxなことをするだろうし、またわたしがやらなくてはいけない」 「わたしはどんどんあいつのせいで忙しくなる、どんどんつらくなるに決まっている、あいつのせいで・・・」

今現実には起こっていないことが空想の中で発生し、過去のことをほじくり返して悪い受け止め方で想像を膨らましていきます。その行く先には、悲劇のまっただ中の私がいます。その私の登場が何を意味するかというと、「休んでいる同僚が私を不幸にする最悪の人間」として作り上がるということです。現実は、「同僚が休んだ」という事実なだけなのにそこから膨らむ想像で、自分を「誰も文句のつけようのない完全な被害者」にすることで、その人を悪の権化にまでにし、自分は何も間違っていなくてただ被害を被っているのだとなるのです。

大抵、人のココロの中は自己欺瞞が起こっています。自己欺瞞を起こさないようにするには本来の問題は何かに注目することで、自分を完全な被害者として創りあげて相手を悪者にする必要はありません。やっかいなことに自己欺瞞が始まるとどんどん自分のココロが傷ついていくのでストレス過多になるし、同僚との仲もおかしなことになるのです。

同僚が休んだ、タスクは誰かがやらないといけない、自分に振られそうだがやれる範囲はやるがやれなさそうなところは他の手を使う必要があるから上司に相談して現実的な案を考えてチームとして対応する。それならば自己欺瞞は発生しにくいでしょう。

上記を読んで、あ!思い当たる!わたしは自分を正当化して相手を必要以上に悪いイメージで作り上げていた・・・と思う人もいるかもしれませんが、これはこのメカニズムを知らなければほとんどの人がしてしまうことだと思います。これを知っていれば自分の気持ちに敏感になって、どう対処すれば自分のストレスを溜め込むことなく、また、みんながHappyになるために自分がどうすればいいかがわかるきっかけになるといいなと思います。

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