周りからの評価が高い人

周りからの評価が高い人というのは、自分の立場が周囲から何を求められているか正しく認識していて、遂行完了のための最短経路を自分の力で見つけ、自分の力で正しく実行できる人だと思う。

昔、隣のグループに契約社員として入ってきた女子がいた。結局、一度も話すきっかけはなく、ある程度働いて辞めていった。

おとなしい印象でごくごく普通の女子。色黒でアウトドアな服装を好む感じ。たぶん、20代後半。サポートエンジニアとして僕がやっている仕事と同じことを、違う製品について担当していた。

入社してきて、メールで入ってくる問い合わせ(Caseと呼ぶ)をどんどんピックアップして、淡々とこなす人だった。わからないことはグローバルチームなので海の向こうの同僚たちとコミュニケーションをとって明らかにしていき、マネージャの手をわずらわせることも特になく、淡々とさばいてた。

で、しばらくしたら海外いくので辞めるってことになっていなくなったんだけど、どうやら日本にいてはお金を稼ぎ、ある程度溜まったら海外に出て気ままな生活をし、またお金がなくなったら日本に戻って働くという、そういうパターンだったらしい。

僕らの仕事は、入ってきたCaseを率先してピックアップする人もいれば、いろいろ理由をつけてピックアップをしないように振る舞う人もいる。ピックアップしたくない人というのは行き詰まった時に他責になる人とか、保身の色がやたら強い人とか、結局自分がいちばんかわいくて大事って人が多い気がする。マネージャからすればそういう人たちの振る舞いの改善はなかなか簡単にはいかない。これは他のグローバル企業でも一緒だというのは経験から認知済み。どこにいっても同じ状況は多かれ少なかれある。こんなこと書いている僕の中にも多かれ少なかれそういう面はあるだろう。

でもその彼女はそいう保身とか恐れとかはなくて、行き詰まったら行き詰まったでその時にそれに対して向かい合えばいいのだという感じであったし、僕もそれが適切だと思ってそのように振る舞うようにできる限り気をつけてはいる。

当時僕は自分の感性に気がついていなかったのだけど、いま振り返ると、彼女が普通の人がするモノゴトに対しての執着がすごく少ない人であることを、無意識にキャッチできていた。僕はいろいろウニウニ考えてこうしようああしようと決めて進んできたけど(大半を思考でやってきた)、彼女は自分の感性とひらめきを大事(これ、正解)にして冒頭で書いた行動パターンにたどり着いていたと思う。

今の僕もそうはなったけど、当時、服のセンスも生き方も、性別も違う彼女の様子をみて答え合わせをやれたんだった。

なんか、突然そんなことを思い出したので書き記しておいてみた。 話しかけて仲良くなっておけばよかった気がする。